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経営計画書、できてますか?(2021年・補助金のポイント)

山口県岩国・錦帯橋

2021年、日本政府は中小企業支援のためにいくつもの補助金事業を計画しています。これらの補助金は、それぞれの補助金事務局に交付申請書を提出し、審査に合格しなければ受給できません。申請書を作成しても不採択になることも多いのです。
しかしながら、毎年のように、これらの補助金交付決定を獲得している会社もあるのです。この違いはどこにあるのでしょうか。

令和3年度1月20日、ITC(ITコーディネーター)中部の主催で「IT導入補助金・オンライン説明会」が開催されました。第二部は弊社・加藤(ITコーディネーター)が担当し、「2021年の補助金対策、いますぐ準備しておくべきことは?」というテーマでオンライン登壇させて頂きました。
この記事では、その時の内容についてシェアさせて頂きます。

目次

確実に補助金交付決定を獲得するために、いますぐやるべきことは?

前述したとおり、2021年は、多くの補助金事業が予定されています。

①この補助金を活用して、自社の業績アップを目指す方もいらっしゃれば、②これらの補助金を活用して、自社のクライアントに新しい提案をしたいという方もいらっしゃると思います。どちらの場合でも、確実に補助金の交付決定を獲得するために、いますぐやるべきことについてお伝えしたいと思います。

GビズIDプライムを取得

補助金申請は、電子申請でおこなわれるようになりました。補助金事業をお客様に提案する立場であれば、補助金申請を考えておられるお客様に対して、まずは「GビズIDプライムを取得しましょう」というところから声を掛けましょう。

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事業計画書を作成する

現在はものづくり補助金・持続化補助金・IT導入補助金それぞれに「一般枠」「低感染リスク型ビジネス枠」が設けられており、そこに今回、中小企業等事業再構築促進事業が加わります。お客様におかれては、申請できる補助金がたくさんあるため「どれに申請したら良いか分からない」という方もいるでしょう。

確実に補助金を獲得するためには、補助金の公募受付が始まってからでは遅いのです。大事なことは、皆様の会社や皆様のクライアントの会社が
「どんな事業をどうしていくのか」
「どんな風に事業を立て直していくのか」
「どこに注力していくのか」
などについての、自社の事業計画についてのプランを立てる必要があります。それからどの補助金に申請するのか決めるべきなのです。

まず最初に、皆様も皆様のクライアントも、事業計画書を作成するところから始めましょう。しっかりした事業計画書が書ければ、補助金に合格します。

もし、10月や11月の時点で今後の中長期的な経営計画書ができていれば、
「この業務改善計画には、この補助金を活用できそうだな!」
「この業務の改善にはこのツールが必要だから、この補助金の申請をしよう!」
というように、サッと短い時間でレベルの高い申請書類が書けるようになります。

ところが、きちんとした経営契約書がない会社は、補助金の申請締め切りが近づいてきてから、ようやく、
「この補助金の申請書には、何書けばいいですか?」
「来年、再来年は売上目標の数字はどうしようか?」
といったことを検討し始めます。そして、大事な経営計画、採用計画・労働時間などについて、補助金の申請の締め切りに間に合わせるために、場渡り的に検討を始めます。

そのためすぐ時間切れになり、内容の質も良くない計画書になってしまい、不合格になってしまうのです。
ですので今の時点で、売上アップできる事業計画書を作っておきましょう。
事業計画書があるなら今からでも見直して、より良いものを作ってください。

資金繰りも踏まえながら

補助金を利用する場合、先に現金の持ち出しが発生します。

もし3,000万円の補助金を貰うのであれば、4,000〜6,000万円もの現金を先に使い、補助金精算のために、請求書、納品書、領収書などの書類を提出、その必要書類の検査に合格した後、ようやく、補助金が振り込まれるようになります。このように始めにキャッシュアウトありきなのが、補助金なのです。

「資金繰りも大丈夫か?」ということも踏まえ、金融機関や認定支援機関と事業計画・経営計画書を作ってください。

しっかりした事業計画書があれば、それを元に手間なく効率よく高いレベルの申請書類を作成でき、様々な補助金に申請できます。金融機関との、資金繰りの相談もうまく行きます。
まず、
「コロナに対してどう立ち向かっていくか」
「新しい事業を立ち上げなければならないが、何をやるか」
といった経営計画書の作成に、着手してみましょう。

経営計画を作成すると、業績がアップする!

経営計画書に関するアンケート資料には、今後の補助金事業展開の参考となる資料があります。いくつかシェアしてみます。」を「経営計画に関する統計調査によると、企業の経営計画の作成について面白い結果がわかります。いくつかシェアしてみます。

経営計画作成の有無

中小企業:半分くらいしか作っていない。
個人事業主:作っていない方が多い。
法人:1/3は作っていない。

経営計画を作った理由は?

➀ 補助金の申請に必要だったから。
➁ 業績を向上させたいから。
③ 経営状況を正しく知りたかったから。

経営計画を作成した効果

➀ 経営方針と目標が明確になった。
➁ 自社の強み・弱みを認識できた。
③ 販路開拓のきっかけとなった。

今後の経営計画書作成の意向

➀ 適切なアドバイスがあれば作成してみたい。(53.2%)
➁ 作成したいとは思わない。(35.5%)
③ 作成してみたいと思う。(11.2%)

経営計画作成時に活用または相談した機関や人(複数回答)

➀ 商工会、商工会議所の経営指導員
➁ 税理士や中小企業診断士、経営コンサルタントなど
③ 金融機関の担当者

補助金申請のポイントとは?

先述の経営計画書に関するアンケート資料を参考にして、クライアントへのアプローチや、補助金申請のポイントについて考えてみましょう。

クライアントにどんな風にアプローチする?

経営計画書に関するアンケート資料によると、経営計画を作成したことが有る会社は、作成したことがない会社よりも「売上が増加している」ケースが1.5倍ありました。この調査結果から、経営計画を作成すると業績がアップすることが、明確に読み取れます。

クライアントには「経営計画書を作成すると補助金の採択率がアップするらしいのですが、作成されていますか?」と訪ねてみましょう。
もしイエスなら、それを共有させて頂いて、申請する補助金の紹介をしましょう。
もしノーなら、すぐに経営改革の作成をおすすめしましょう。

第一次公募に応募すべき

過去の補助金の採択率を調査してみると、なぜか、どの補助金も第一次公募の交付決定率が高い傾向にあります。

なぜ第一次公募の採択率が高いのでしょうか。そもそも予算には限りがあり、後になるほど残り少なくなります。そして、皆準備不足のため第一次公募の応募者は少なく、後半になるほど、再申請者を含め応募者が増えていくのです。

こう考えると、第一次公募で受かりやすいのは、競争率が低く採択率が高いためで、あたりまえのことです。
つまり、採択されるには事前準備がとても重要であり、高い確率で交付決定を獲得するためには、第一次公募に応募して、先手必勝すべきなのです。

中小企業等事業再構築促進事業にチャレンジする場合は?

中小企業等事業再構築促進事業は、今年度の大型補助金事業の目玉です。自社のビジネスにこの制度を活用したい方、この制度を活用してクライアントに新しい提案をしたい方は、今すぐ事業計画書を作りましょう。

ITコーディネーター・ケース研修では「変革構想書」という事業計画書を作成します。これは新しいミッションや目標を立ち上げ、経営計画を練り直し、それを元にIT経営レベルをアップするための計画書です。

まとめ

皆様にお伝えしたかったのは、詳細は未だ発表されていないものの、今年は大型補助金が多く設けられているので、是非チャレンジをおすすめしたいということ。

そのためには、補助金申請の準備だけをするのではなく、まず下記の内容を確認しましょう。
「コロナ禍を乗り切るために、何か新しいことをやるのか?」
「コロナ禍を乗り切るための新事業の具体的な計画書ができているか?」

補助金申請にチャレンジするなら、事業計画書の作成から始めてみましょう。

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この記事を書いた人

こんにちは。中小企業・個人事業主のIT経営力アップのサポート隊長、カトウイチロウです。

1998年からウェブ制作業務をはじめ、業務システムの導入支援、ウェブマーケティング戦略策定サポートなど、中小企業経営者・個人事業主を中心としたクライアントさまのために、売上アップ、業務効率アップのお手伝いをして来ました。

ここ数年は、経済産業省や中小企業庁、商工会議所、自治体、金融機関が推進する、中小企業・個人事業主向けの専門家派遣制度の専門相談員として、地域の経営者と一緒に経営を考える仕事をしています。

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