最近よく聞く「テレワーク」という働き方。
テレワークとは「決められたオフィス以外のスペースで仕事する」ということです。
テレワークの定義:
- 在宅勤務(自宅で仕事)
- モバイルワーク(外出先で仕事)
- フレキシブルワークプレイス(いろんなところで仕事)
自宅、カフェ、移動中の電車やバス、出張滞在中のホテル、駐車場のマイカーなど、今はインターネットさえつながれば、どこでも仕事ができるようになりました。
また、「ワーク(仕事)」+「バケーション(休暇)」=「ワーケーション」という言葉も注目されています。
休暇中に、観光地、リゾート地からのテレワークをワーケーションと呼んでいます。
私は1997年頃からインターネット関連の業務に携わってきました。
会社員時代を含め、常にテレワークでの業務(在宅勤務・モバイルワーク、フレキシブルワークプレイス・特に国内外の出張先でのお仕事!)を続けています。
今では多くのクライアントさまから依頼され、テレワークの導入支援をするようにもなっています。
今回は、
- テレワーク・ワーケーションに興味があるけれど、どうやって初めて良いかわからない。
- テレワーク・ワーケーションを導入しているけれど、うまく活用しきれていないかも…
という方のために、テレワーク歴20年以上の私が利用している環境やアプリケーションについて説明しながら、快適にテレワーク&ワーケーションをするための4つのステップをご紹介いたします。
Step 1. テレワークのメリット・デメリットを理解しよう!
テレワーク最大のメリットは「ちょっといいですか?」をなくせることです。
私は会社員時代、オフィス内の自分の席で仕事するのが嫌いでした。
上司や同僚、アシスタントから「ちょっといいですか?」と話しかけられることで、いま自分がやりたい仕事を中断させられるのがいやだったんです。
集中してまとまった作業をしたいときにはオフィスに行かずに、自宅やカフェで仕事するようになったことがきっかけで、オフィスは自分の仕事をするところではないという意識になっていったんだと思います。
その後、転職した会社では、隣の席の同僚にも、「今日、ちょっと相談したいことがあるんですが、10分くらいいいですか?何時から声かけてもいいですか?」というようにメールやメッセンジャーでコミュニケーションするような、良い文化のオフィスで勤務するようになったので、「ちょっといいですか?」による仕事の中断がなくなりました。
テレワークのメリットを最大限に享受できるような環境づくりを進めていきたいですね。
テレワークのメリット
- 通勤ラッシュなし、通勤時間を有効活用
- 会社にかかってくる電話に出ることがなくなり生産性アップ
- 「ちょっといいですか?」がなくなり生産性アップ
- 家族と過ごす時間が増える(デメリット??)
- リラックスした服装でいい。スーツ着なくていい。
テレワークのデメリット
- 通信環境、通信費は自前の場合が多い(補助金・助成金を活用)
- 仕事するスペースの確保(カフェ・クルマ)
- バーチャル背景??
- やっぱりフェイス・トゥ・フェイスのほうが仕事が捗るときがある
まずはテレワークができる環境を整え、通常の業務を効率よくこなすことができる体制を作っていきましょう。
そしてその体制を維持したまま、休暇を過ごしたり、観光地にでかけたときもスキマ時間を見つけて業務をこなしていくことができれば、あなたの好きなときに、好きな場所で、ワーケーションを実現することができるのです。
Step 2. 「どんな仕事をテレワークにするべきか」決めるところから始めよう!
まずは、オンラインでデキる仕事とオンラインでできない仕事をしっかり区別し、
オンラインでできる仕事だけを効率的に行える環境づくりから始めていきましょう。
みなさんは、いつものオフィスでどんなお仕事をしていますか?
快適にテレワーク&ワーケーションをするためには、まずはいつもの仕事をオンラインでできるようにする必要があります。
- 工場で行う製造業務
- 飲食店のキッチンでの調理
- マッサージ店での施術
など、どうしてもテレワークではできない業務もたくさんありますね。
多くのオフィスワークは、以下のように分類できると思います。
- 社内ミーティング(教育・相談)
- 社外とのミーティング(商談)
- コミュニケーション(報告・連絡、相談、社内・社外)
- 実務作業(自分だけでする作業+共同作業)
テレワーク&ワーケーションでこれらの業務をするために使える便利なツールがたくさんあります。
ひょっとしたらオフラインで打ち合わせしながらすすめるよりも効率がいい(!)と思えるようなものまであるのです。
- 社内ミーティング(教育・業務)、社外とのミーティング(商談・業務)
→ オンラインミーティング・Eラーニング配信サービス - コミュニケーション(報告・連絡、社内・社外)
→ 電話、メッセージ(LINE、Slack、メッセンジャー) - 実務作業(個々の作業+共同作業)
→ ファイル共有・アプリ利用
いまは本当に便利なサービスがたくさんあります。
- 10年前は導入するのに1000万円程度の予算が必要なほど高機能な顧客管理システムも、今では1アカウント数千円で利用できる→ Salesforce, Hubspot, Zoho CRMなど
- 複数のメンバーで共同作業ができる→ Google Drive, One Drive, Dropbox, Moqupsなど
- 会計管理、税務処理→ MFクラウド、freeeなど
というように、数名のチームでプロジェクトを効率よく進めていくためのツールがたくさんあり、いずれも非常に安価に利用することができます。
さらにこれらのツールの導入コンサルティング費用や導入研修費・操作マニュアル作成費などは、多くの場合、補助金や助成金を活用することができるのです。
しかし、このような便利なクラウドサービスを契約して、テレワーク・ワーケーションの準備を進めていっても、取引先や同僚のITレベルが追いついていないと業務はまったくうまくすすめることができません。
だれと、なにを、どのようにして業務を進めていくかについては、一緒に仕事をしていくチームメンバーとともに、コミュニケーション方法、ツール・アプリの選定をしていくことが大切です。
Step 3. サクサク通信できれば仕事も捗る。通信環境を整備しよう!
忘れてはならない通信環境の整備。
わたしのおすすめインターネット接続サービスは、NURO光、ケーブルテレビ会社が提供するインターネット接続サービスなどの安価で高速な接続サービスです。
接続サービス業者の選定については、お住まいの住居の配管やエリアによって違ってくるので慎重に選びたいところ。
移動中、外出中は携帯電話会社のデータ通信サービスを利用することになります。
少し前まではPocket WiFiを使うこともありましたが、今ではスマホのテザリング機能が充実してきたおかげでPocket WiFiを持ち歩く必要は全くなくなりました。
私はMacBook Airを使っています。MacOSのインターネット共有機能のおかげで、iPhoneやiPadが近くにあればめんどうな操作は一切なし、自動的にインターネットにつながるようになりました。
この携帯電話会社の通信サービスですが、みなさんは、3大通信キャリア(SoftBank、AU、Docomo)のサービスを利用されていますか?
私は、IIJmioというMVNO事業者の携帯電話サービスを利用しています。
携帯電話サービスの料金は、私と3人の娘、合わせて4回線で毎月8,000円〜10,000円。
3大通信キャリアの料金と比較するとかなり安価に利用できているのではないでしょうか。
いつも私が使用している携帯電話はGoogle Pixel3 XL。
Googleが製造・販売しているスマートフォンです。2020年10月には最新型Pxel5も発売されましたが、旧型のPixel3でも最新のOS・Android11の利用もでき、カメラの性能もバッチリ。
iPhoneなどと比較するとバッテリー容量も大きく、(3,430mah)朝から夜までずっと使っていても充電切れの心配が全くありません。Pixel3 XLに買い替えてからはモバイルバッテリーを持ち歩かなくなりました。
MVNO事業者(仮想移動体通信事業者)とは、3大携帯キャリアから回線を仕入れて通信サービスを再販売している事業者です。
通信の品質は3大通信キャリアと同じレベルでありながら、安価に通信サービス提供ができるビジネスモデルとなっています。
それは、ほとんどのMVNO事業者は、サービス申し込み受け付けやサポートを、インターネット経由で行っているために、全国の一等地に店舗を構え、多くのスタッフを擁する3大通信キャリアよりも事業運営固定費を安くすることができるからなのです。
出張の際には、スマホとは別にiPad Pro 12.9インチも持ち歩いています。
これには1ヶ月/1Gb・600円のLINEモバイルのSIMカードを挿して利用しています。MacBook Airと接続してインターネット接続サービスを利用したり、MacBook Airのサブディスプレイとして利用したりしています。
出張先のホテルでは、部屋のディスプレイにHDMIケーブルをつないでサブディスプレイにしていることが多いです。
Step 4. オンライン時代の身だしなみ。音声と映像の品質をアップしよう!
数百回ものオンラインミーティング・オンラインセミナーを経験してきた中で言えることは、オンラインミーティング・オンラインセミナーの音声と映像の品質がビジネスの成否を左右するほど重要な要素になってきているということです。
コロナ時代となり、毎日何件もオンラインミーティングをするようになりました。
打ち合わせのために出かけることがなくなったため、移動ための時間とコストがなくなって劇的に業務効率がアップしています。
私の会社で数年前まで国内各地で行っていたセミナーも、いまではすべてオンラインセミナー形式に切り替えました。
その時間、その場所に来れない人がオンラインで参加したり、見逃し配信映像を視聴できるというのは、時間と空間を超越した便利さです。最大限に利用したいツールとなりました。
これからもオンラインミーティング・オンラインセミナーの必要性が増してくることは間違いありません。
オフラインのビジネスで身だしなみが重要だと言われるように、オンラインのビジネスにおいては音声と映像の品質が良いということが、結果として売上アップ・業務効率アップに繋がっていくと考えます。
オンラインセミナー・オンラインミーティングの悪い例
- マイク・スピーカー・カメラの接続に手間取ってミーティング・セミナーが予定の時間通り開始できない
- 相手の音声が不明瞭。何を言っているのか聞き取れない。
- こちらはカメラをオンにしてミーティングをしているにもかかわらず、相手はオフにしていて表情が読み取れない
- ウェブカメラの品質が悪くて顔が真っ黒
高品質な音声・映像でオンラインセミナー・オンラインミーティングをするためには
- 改善する順序としては、音声>映像。いくらきれいに映っても声が聞こえないとミーティングもセミナーも成立しない。最悪の場合、音だけでもコミュニケーションは成立する。
- パソコン内蔵マイクの品質を確認しよう
- コンデンサーマイク(5,000円〜20,000円程度)があれば音声品質が格段にアップする
- カメラを買い換えるより先に、照明を改善する(明るい窓に向かう、ビデオライトを追加。8000円くらいのものでも十分)
- 画角を改善(カメラとモニタの位置を目の高さまで上げると自然な目線・画角になる)
- パソコン内蔵のウェブカメラをミラーレス一眼カメラ(中古の3万円程度のもので十分)+単焦点レンズ(25〜35mm程度)にリプレイスするとびっくりするほど映像品質アップする
- バーチャル背景をやめて、自然なオフィス・撮影用スタジオセットづくりをする
まとめ
通勤時間なし、好きなところで楽しみながら働くというあこがれのライフスタイルを手に入れるためには、ちょっとした準備と、お客さまや同僚の協力があってこそ成り立つことだということがわかっていただけたと思います。
コロナウイルス感染症の影響で、オンラインで働くことの便利さ、安価で便利な多くのツールの存在を知ったという方が猛烈な勢いで増えてきています。コロナの影響で日本中の企業・政府のIT化が加速しています。
ぜひともこのタイミングで、あなたの理想の働き方、休暇の過ごし方、大切な人との時間の過ごし方を手に入れるように準備を進めてみてください。
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