「小規模事業者持続化補助金」という制度、ご存知ですか?
経済産業省が、中小企業経営者・個人事業主の売上アップ、業務効率をアップするための新しい取り組みに対して、毎年50万円までの補助金を受給するという制度です。
今年創業したての方でも申請可能。今年・2021年度は通常枠では50万円、低感染リスク型ビジネス枠では100万円までが交付されます。
私は経済産業省認定・経営革新等支援機関として、多くのクライアントさまの補助金申請サポートをしています。2020年は3月から8月までの間に20事業者以上のこの補助金の申請のお手伝いをし、その全てが交付決定しています。
次回の締切は、2021年6月4日(金)となっています。
前回までの「事業再開枠」(コロナウイルス感染症対策費用・50万円まで支給)はなくなりました。
昨年の一般枠第1回受付締切・第2回受付締切、コロナ枠第1回受付締切・第2回受付締切で採択された方も申請できます。
小規模事業者持続化補助金・通常枠とは?
それでは、さっそくこの小規模事業者持続化補助金のご紹介をいたします。
この小規模事業者持続化補助金・通常枠は、ホームページの制作やインターネット広告など、直接集客や売上アップにつながるような取り組みに対して、その2/3まで、50万円までが補助金で賄われるという制度です。
(開業して1年未満の中小企業・個人事業主であれば、最大100万円まで補助金交付されます。)
そもそもこの小規模事業者持続化補助金という制度は、経済産業省が日本国内の中小企業・個人事業主の業績をアップさせるために考え抜いた素晴らしい制度なのです。
日本国内の中小企業、個人事業主の中には、良い技術、良いアイデアがあってまじめに事業をすすめているけれど、思ったように売上があがらない、利益が出ない、業務効率がアップしない、という課題を抱えるところが多いようです。そして、業績不振の事業者の多くは、事業計画を毎年しっかり作成していないということがわかってきたのです。
小さな会社でも、しっかりと事業計画を作成して経営していけば必ず業績がアップするので、事業計画を書いた事業者には補助金をだすことにしよう、ということで始まったのがこの制度です。
この補助金は、その名の通り、「小規模」な事業者のための補助金です。小規模な事業者の定義については、以下のとおりです。
小規模事業者の定義
業種 | 人数 |
商業・サービス業 | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
法人登記した事業者だけでなく、個人事業主も対象となります。申請に必要なものは直近の決算報告書または確定申告書の控え。創業したばかりでまだ1回目の決算報告も確定申告もしていない事業者の場合、開業届の控えをご用意ください。あとは数ページの申請書を記入して提出するだけ。
<補助対象となり得る販路開拓等(生産性向上)の取組事例> ※公募要領より抜粋
- 新商品を陳列するための棚の購入
- 新たな販促用チラシの作成、送付
- 新たな販促用PR(マスコミ媒体での広告、ウェブサイトでの広告)
- 新たな販促品の調達、配布 35 ネット販売システムの構築
- 国内外の展示会、見本市への出展、商談会への参加
- 新商品の開発
- 新商品の開発にあたって必要な図書の購入
- 新たな販促用チラシのポスティング
- 国内外での商品PRイベントの実施
- ブランディングの専門家から新商品開発に向けた指導、助言 新商品開発にともなう成分分析の依頼 店舗改装(小売店の陳列レイアウト改良、飲食店の店舗改修を含む。)
【「サービス提供等プロセスの改善」の取組事例イメージ】
- 業務改善の専門家からの指導、助言による長時間労働の削減
- 従業員の作業導線の確保や整理スペースの導入のための店舗改装
【「IT利活用」の取組事例イメージ】
- 新たに倉庫管理システムのソフトウェアを購入し、配送業務を効率化する
- 新たに労務管理システムのソフトウェアを購入し、人事給与管理業務を効率化する
- 新たに POS レジソフトウェアを購入し、売上管理業務を効率化する
- 新たに経理会計ソフトウェアを購入し、決算業務を効率化する
いかがでしょうか?
あなたの会社、あなたのお店で、もっと売上アップ・業務効率アップするためには、こんなものがあったらいいなあ、と思っているけれど、なかなか手間と費用をかけてまで着手できなかったようなことがこの中にありませんか?
最大100万円補助される低感染リスク型ビジネス枠とは?
この小規模事業者持続化補助金・通常枠は例年、補助率2/3、補助額は50万円までなのですが、2020年4月より中小企業・個人事業主のための「コロナ特別対応型」として、補助率、補助額を大幅にアップして公募受付をすることとなりました。
今年2021年はその呼称が「低感染リスク型ビジネス枠」となり、補助額:100万円まで、補助率:3/4までとなります。
2021年2月下旬には、2021年小規模事業者持続化補助金・運営事務局から「低感染リスク型ビジネス枠」の今後の制度についての発表があります。
これについても最新情報をこちらでご案内しますので、今しばらくお待ちくださいませ。
※中小企業に200万円まで、個人事業主に100万円までを給付した、「持続化給付金」とは別の制度です。
加点項目について
この補助金の審査基準の中には、「加点項目」という制度があります。
加点項目に該当する取組をしている場合は採択されやすくなるのです。
この小規模事業者持続化補助金は、毎年、この補助金の知名度が上がるに従い、採択率が下がってきています。(競争率が高くなってきています。)
確実に採択を獲得するためには、しっかりした事業計画を立てることが第一ですが、以下の加点項目・重点項目を確実にゲットしておくことをおすすめいたします。
加点項目・重点項目の対象となる取組
- 賃上げ要件(給与総支給額のアップ、最低賃金のアップ)
- 事業承継(60歳以上の経営者が後継者と取組む)
- 生産性向上(一人あたりが生み出す利益額を向上させる)
- 過疎地域(過疎地域の事業者が対象)
- 電子申請(GビズIDプライムを取得し、電子申請する)
- 経営力向上計画(2021年3月31日までに認定されている必要がある)
毎年50万円の補助金交付をうけるためには?
小規模事業者持続化補助金・通常枠の加点項目、「経営力向上計画加点」について、さらに詳しく説明いたします。
あなたの会社、あなたのお店の3〜5年分の経営計画書である、「経営力向上計画書」を日本政府に提出し、認定されると、この小規模事業者持続化補助金の加点項目(補助金の交付決定しやすくなる!)となる、ということです。
この経営力向上計画の認定を受けた事業者は、融資の際の金利優遇措置や、固定資産税が減免になるなど、多くのメリットを受けられる制度です。申請の際に記述する内容としては、「小規模事業者持続化補助金」の申請書に記述する内容に少し書き加えるだけで完成するレベルの計画書です。提出する際に、事前に中小企業診断士、経済産業省認定の支援機関などに内容をチェックしてもらえば、比較的かんたんに認定が受けられるものです。
いったんこの経営力向上計画の認証を取ることができれば、今後の小規模事業者持続化補助金の申請の際には、常に加点項目として記入することができるので、毎年50万円の補助金交付を続けるのも夢ではない、ということなのです。
まとめ
小規模事業者持続化補助金について、ご理解いただけましたでしょうか。
私の会社でも、開業当初は忙しさにかまけて事業計画書をしっかり作成していないうちに業務に追われて数年間過ごした結果、業績がなかなか上がらないという時期がありました。
しかしながら、事業計画書を作成するようになってからは、ほとんどの業務において計画通りにできるようになってきました。まだ事業計画書を自分で書いたことがない人にはわからないことかと思いますが、なぜか自分で計画書を作成すると、その通りにものごとが運んでいくのは本当に不思議な体験でした。
あなたも、ぜひとも補助金の申請書の作成から事業計画書の作成をはじめて、計画→実行→評価→改善の流れを体験してみてください。
小規模事業者持続化補助金・一般型
https://r1.jizokukahojokin.info/
小規模事業者持続化補助金・コロナ特別対応型
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